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【現役コンサルが厳選】若手社員の悩みを解決する おすすめ本3選

【現役コンサルが厳選】若手社員の悩みを解決する おすすめ本3選

前回は、約30年以上コンサル業界で活躍する弊社の代表が、長年のキャリアを経て選出した、「管理職の方向きのオススメ本」をご紹介しました。

今回は、「今こそ、”若手社員”に読んでほしい」イチオシの本3冊を紹介していきます👇

今、若手社員が直面する現実

あらゆる調査で明らかになっていること。それは若手社員の多くが「成長実感の欠如」「目標設定の困難さ」「将来のキャリアに対する不透明感」を主な悩みとしている現実です。
これは、単なる個人の適応問題ではなく、現代社会の構造的変化に起因する普遍的な課題といえるでしょう。

SNSを開くと、常に「他者との比較」が飛び込んできます。
同世代の成功や変化が鮮明に可視化されることで、自分の現状に対する焦燥感や劣等感が生まれやすくなります。
また、キャリアパスが多様化した現代において、自分自身で未来を描くことが求められます。しかし、それは時として残酷なものでもあります。昔よりも転職がしやすくなったり、あらゆる働き方が増えたり、今はその選択肢の自由度・多様性が広がった反面、羅針盤を失った状態に陥る人は少なくありません。

日々の業務におけるタスクの遂行だけでなく、組織における自身の存在意義、貢献価値を見出せないという悩みもよく耳にします。「なぜこの仕事をするのか」という根本的な問いに対する答えが見つからず、モチベーションを維持することが困難になるケースも散見されます。

若手社員が抱える悩みや課題は、想像以上に多岐に渡り根深いものです。

今回紹介する3冊は、変化の激しい現代において「個人の力で未来を切り拓くための必要な要素」が提示されています。
若手社員の方だけでなくベテランの方々にも、もちろんお勧めです。
閉塞感を打ち破り、新たな視点と行動のきっかけを提供してくれる….そんなインプットの機会になるはずです。


【3選】おすすめ本

1. 「ゆっくり学ぶ 人生が変わる知の作り方」

著者:岸見一郎/出版社:集英社クリエイティブ

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若手社員が直面する最も根深い問題の一つは、「成長の焦燥感」です。
「早く結果を出さなければ」「同期に遅れを取るのではないか」という不安は、本来の思考を妨げ、表面的な学習に終始させてしまいます。

アドラー心理学の第一人者である岸見氏が説く「ゆっくり学ぶ」という概念は、この焦燥感に対する”処方箋”です。
これは決して怠惰を推奨するものではなく、「何のために学ぶのか」という根源的な問いに向き合うことを促します。

例えば、新しいマーケティング手法を学ぶ際、多くの人はその「やり方」に終始しがちです。しかし、この本が教えるのは、その手法が「なぜ、どのような原理で機能するのか」という本質を深く洞察することの重要性です。
この本質的な理解こそが、変化する市場や技術に柔軟に対応する、真の思考力となります。

表面的な知識は陳腐化してしまっても、本質的な理解は決して色褪せません。
「学習」の定義を再構築し、自身のキャリアを長期的な視点から捉えることにきっと役立つはずです。


2. 「原因」と「結果」の法則

著者:ジェームズ・アレン/出版社:サンマーク出版

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ビジネスの世界では、時に理不尽な結果に直面することがあります。
その時、どうしても無意識に、外部環境、上司、競合他社といった「他者」に原因を求めがちです。しかし、この思考パターンでは、自分自身の成長を停滞させてしまいます。

本書では、自分自身の思考や行動が、いかにして自分の現実を創造しているかを説いています。
例えば、プロジェクトが失敗した際、その原因を「市場環境の変化」と結論付けるだけでは、次の一手は見出せません。 しかし、「市場環境の変化を予見できなかった自身の情報収集不足」や「チームのコミュニケーション不足」といった、自己の内なる原因に焦点を当てることで、具体的な改善策が導き出されます。

成功も失敗も、すべては自分の思考と行動の帰結の結果である。
この厳しくも誠実な原則を直視することで、外部環境に振り回されることなく、自律的にキャリアを築く手助けになるでしょう


3. 「たたかう話」

著者:松田哲夫/出版社:あすなろ書房

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最後に、一見仕事やキャリアとは無縁なこの本。
本書に収められた物語は、子供向けでありながら、人生における「たたかう」ことの本質を深く描いています。 ここでいう「たたかう」とは、競争相手に打ち勝つことだけではありません。 それは、自分自身の怠惰や弱さと向き合うことです。

若手社員が仕事の意義を見失い、モチベーションが低下する時、それは往々にして「なぜ自分はこれをやっているのか」という原点を見失った時です。 子供の頃に感じた「ひたむきさ」や「挑戦する心」を思い出すことができる、そんな一冊です。

現代のビジネスは、ロジックやデータが重視され、時に人間の感情や本能的な「志」が軽視されがちです。
合理性だけでは乗り越えられない壁に直面した時、この本が示す純粋な「志」こそが、自分自身の行動を支える最後の力となります。
これは、社会という荒波を生き抜くための、精神的な羅針盤になるはずです。