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【熟練コンサルタントが厳選】”中堅社員”の停滞を打破する!おすすめ本3選

【熟練コンサルタントが厳選】”中堅社員”の停滞を打破する!おすすめ本3選

こんにちは。末永イノベーション経営の広報です!
30年以上コンサル業界で活躍する弊社の代表が選書する”おすすめ本”シリーズ。第1回「管理職の方向きのオススメ本」第2回「若手社員の方向きのオススメ本」とご紹介してきました!

今回は、「今こそ”中堅社員(ミドル層)”の方に読んでほしい」イチオシの本を3冊を紹介していきます👇

データが示す、中堅社員が直面する「キャリアの停滞」

新人の頃のようながむしゃらな情熱は影を潜め、仕事には慣れ一通りのことはこなせるようになった。後輩もできて責任も増えてきた。しかし、その一方で、心のどこかで「このままでいいのか?」という漠然とした不安や、「自分は何を成し遂げたいのか?」という答えの見つからない問いに直面しているミドル層の方のお悩みをよく伺います。

しかし、どうやらこの”停滞感”は、私たち個人の資質の問題ではないようです。

リクルートの調査「ミドル層の転職とキャリアに関する調査」によると、35歳~44歳ミドル層の約半数がキャリアの停滞感を感じ、約6割が将来に不安を抱えています。¹

このデータが示すのは、多くの人々が同じ「キャリアの袋小路」に迷い込んでいるという事実。
なぜ、こうした現象が起こるのでしょうか?ーーその背景には、以下のような要因が考えられます。

① スキルの陳腐化と専門性の喪失: 若手時代に身につけたスキルや知識が、テクノロジーの進化や市場の変化によって陳腐化し、新たな専門性を確立できずにいる。

② マネジメントへの移行への戸惑い: プレイヤーとして優秀だった人が、マネジメント職への移行で壁にぶつかり、自分の役割を見失ってしまう。

③ 内発的モチベーションの低下: 日々の業務がルーティン化することで、仕事へのやりがいや情熱が失われていく。

④ キャリアパスの不透明性: 自身の将来像を描けず、上司や組織からの期待も見えないことで、目標を見失ってしまう。

これらの課題に対して、単に業務のやり方を変えるだけではなかなか前には進みません。求められるのは、自分自身の内面を深く掘り下げ、「どこへ向かうのか」という問いに、自分なりの答えを出すことです。

なぜなら、表面的なスキルや知識は時代と共に変化しますが、本質的な「思考法」や「信念」は、決して色褪せることがないからです。
これこそが、不確実な時代を生き抜くための手法です。

今回ご紹介する3冊は、まさにその答えを見つけるための手助けとなり、キャリアを再定義する羅針盤となるでしょう。


1.『自分の道をまっすぐゆこう』

著者:坂村真民/出版社:PHP研究所

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自分の軸を貫く強さ

中堅社員は、組織の中で板挟みになりがちです。上司からのプレッシャーと、後輩からの突き上げ。自分の意見と、会社の論理・・・
その間でバランスを取るうちに、いつの間にか「自分らしさ」を見失い、他人の評価を気にしすぎるようになっている。そんな方々の悩みをよく伺います。

詩人・坂村真民の言葉は、「自分の道をまっすぐゆく」ことの尊さを静かに語りかけます。飾らない言葉で、人間の本質や生きる意味を深く問いかけてきます。

ビジネスの世界において「結果」や「効率」が重視される中、この詩集は、損得勘定を超えた「信念」を持つことの重要性を、私たちに思い出させてくれます。
例えば、チーム内の意見が対立したとき。多数派に流されるのではなく、自分が正しいと信じる道を論理的に、そして情熱的に主張する。たとえその場で理解されなくても、その一貫した姿勢が、後々チームからの信頼を勝ち取ることに繋がることが往々にしてあるのです。
この詩集は、周囲に流されることなく、自分自身の価値観を確立し、キャリアを自律的に築くための心の支えとなるはずです。


2. 『国語力をつける本』

著者:轡田隆史/出版社:三笠書房

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思考の武器を磨く

「なぜ、自分の提案が通らないのか…」
「どうして、部下にうまく意図が伝わらないのか…」

中堅社員が抱えるこれらの共通の悩み。その根本原因は、単なるコミュニケーション能力の不足ではなく、「論理的に思考し、それを言語化する国語力」の欠如にあると著者は説きます。

私たちの頭の中にある漠然としたアイデアや、複雑な状況を整理し、相手に的確に伝える力。この力は、すべてのビジネススキルの土台となります。
例えば、上司に新規事業の提案を行う場面を想像してください。感覚的な説明に終始するのではなく、「市場の現状」「顧客の課題」「解決策」「期待される効果」を論理的に整理して一貫した言葉で説明する。
この国語力さえあれば、その提案は抜群の説得力を持ち、相手の心を動かすことができます。

本書は、単に文章力を高めるだけでなく、複雑な状況を整理し、本質を見抜く「思考力」を鍛えるためのトレーニングブックです。この力を身につけることで、組織の中で自分の存在を確立して成長していく支えになるはずです。


3. 『私の履歴書』

著者:吉田勝昭/出版社:PHPエディターズ・グループ

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まさに「人生戦略」の教科書

「真似をするときには、その形ではなく、その”心”を真似するのがよい。」

渋沢 栄一(実業家)

日本資本主義の父と言われた渋沢 栄一のこの言葉にもあるように、表面的な行動や結果だけでなく、成功者が持っていた「精神性」「動機」「哲学」といった「心」の部分を深く学び取ることは、職業人生をサバイブしていくために非常に重要です。
なぜそれほどまでに重要なのか?
ーーそれは、多くの人がキャリアの停滞を感じる中で、「新たな道を切り拓いた人々の人生から学ぶこと」は、最良のケーススタディになるからです。

日本経済新聞「私の履歴書」は、各界のトップランナーが自身の半生を綴った連載です。彼らがキャリアの岐路で何を考え、どのような決断を下したのか。失敗からどう立ち直り、逆境をどう乗り越えたのか。それは、単なる成功譚ではなく、苦悩と葛藤に満ちた、生々しいノンフィクションです。

例えば、経営者が予期せぬ困難に直面した際、どのように事業を立て直したか。その「思考プロセス」や「周囲を巻き込む力」「信念の軸」など、活きた教訓を学ぶことができます。
本書は、自分自身の人生を俯瞰的に捉える視点を与え、今後のキャリアプランを再考する上で、具体的なヒントと勇気を与えてくれるはずです。


【引用】
¹リクルート「ミドル層の転職とキャリアに関する調査」(2023年) https://www.recruit.co.jp/newsroom/pressrelease/2023/1127_1041.html

ここまでご覧いただきありがとうございます。