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上司面接が離職の原因になる

管理者の面接が離職につながっていないか見直してください。一対一で行われる上司と部下の面接は、日本の人事制度の大きな成果といえます。この面接が人事の専門家によって提唱されて以後、今では数多くの企業が実施しています。その効果は非常に大きいものがあります。しかし、近年、個別の面接に対して拒否反応も見られます。人事の良い仕組みのもたらす側面としてご理解いただきたい点をあげます。

一つ目は、管理者自身が自分自身が若い頃から面接を受けて育っていないので面接がもたらす効果も弊害も理解できていないということです。一対一の面接というのは、上司にとっても部下にとっても大きな影響がありますが、部下にとってプラスの動機づけになるようにしていただきたいですが、限られた時間ということもあって上司が一方的に話をすることが多いのが実態です。

二つ目は、一つ目のように面接自体の理解が不足していたとしても、面接学習を行って実施すれば良いのですが、人事サイドとしてもその面接自体をトレーニングをしてリードするようにはしていないことが殆どです。表現を変えれば一対一で対話をするという企業文化が組織の中に育ちきれていないということです。

三つ目は、面接を受ける社員のとらえ方です。面接が自分自身のためになるというとらえ方ではなく「仕事が増える」「要求が厳しくなる」というような負担増としてしかとらえていないことです。確かに、上司として、部下の仕事が今のままで良いということはありませんので、それを改善したり、次を目指すことを伝えたりすることはあることです。しかし、それが何のためかという目的や背景の説明は弱いので、ただ、仕事が次々に機械的に上乗せされていくようにしか理解されていません。

一年間に上司と部下の面接が、昇給、賞与、人事考課フィードバックなど数回あるとすれば、人事の仕組みとしてはコミュニケーションを促進するための人事の仕組みですが、逆にコミュニケーションを阻害する結果になっている訳です。

上司と部下の面接が効果を出しているケースを見ますと、いくつかの共通点が見えてきます。それは部下が率直に語って、それを上司がきちんと受け止めて話をしたという様な真摯な対話があると言う場合です。また、これから何をしていくべきかについて部下が真剣に考えていて、それに対して、どうしたらそれが取り組めるようになるかを対話した場合などです。

つまり、上司と部下の面接のとらえ方が効果を左右していることがわかります。大事な点です。ただ、面接の目的やとらえ方は人事サイドから伝えてあったとしても、今までの面接について良い印象が形成されていないことも阻害要因です。それは、部下としては、今までいろいろ上司に話をしたが何一つ受け止めるようなことはなことかった。ただ一方的で自分も大変なんだというような発言が出てきて部下のことよりも自分の大変さを強調しているような傾向が強い。結果として部下にはマイナスなイメージしかないので部下は何を言っても無駄と思っています。

このような面接が年に数回繰り返されるとすれば部下にとっては大きな負担です。ここでもう一つ問題があります。人事サイドに面接報告書を上司に提出させている場合に、その報告書には面接内容の問題点は出てこないという点です。その報告書を読む限りでは、面接は順調に行われたと理解されているわけです。

上司も部下も一対一の対話は、お互いにとって重要な意思疎通の機会です。面接によって信頼が深まり意識が変化することはあることです。信頼関係が薄かった上司と部下が面接で遠慮せずに話したことによって壁を乗り越えたことはいくつもあります。このせっかくの機会を上司のためにも部下のためにもぜひ活かしていただきたいと強く期待します。 末永春秀記