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SUENAGA Blog
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【社員の可能性を閉じ込めてない?】人事考課が上手くいく”ある2つの軸”とは

人事考課は、経営理念から現場におけるそれぞれの社員の行動までをつなぎ、社員の成長を促す仕組みであるべきです。
それが現状では中身のない儀式と化してしまっていることも見受けられます。

ピラミッド型組織で上位下達という形態は、組織ですから当然必要ですし、トップダウン、ボトムアップも両方必要です。
しかし、あらゆる変化を経験した現在、組織と個人の”関係性”が変わってきたと思っています。
現場の社員が自分たちで判断をして、率先して、自発的に動かなければいけません。

そうした現場の動きが、会社全体の活力を高めることにもつながるわけです。

そうしたことは、自然災害などの危機の時に顕著でありますが、日常においても基本は同じです。

これだけビジネス環境が目まぐるしく変わり、市場の嗜好性も変わっていく中にあっては、現場が自主的に判断して動くことの重要性が日増しに大きくなっています。

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代表の末永もそうした事例をたくさん見るようになりました。
中小企業でも、あるチームはものすごく活性化しているのに、別のチームはしていない。

ではその活性化しているチームはすべて上司の指示通りに動いているかというと決してそうではなくて、自分たちでむしろ仕事の”仕組み”をつくったり、自分たちで”戦略”を組み立てて、自分たちで動いているという現実があったりするのです。
それはトップダウンでもポトムアップでもありません。
小さなチームでも、リーダーやメンバーの考え方次第で、チームのあり方、部門のあり方、課のあり方を捉え、自主的にいかようにも動くという好例です。

現場で「その顧客のために何をすべきか」それを一々、本部や上司に聞いている時間などはありません。状況を一番よくわかっているのは現場ですから、現場で判断すべきなのです。
それこそ、そこに必要なのは経営理念、経営フィロソフィというべクトルと、それに基づいた人材育成の仕組みだけ。
それと顧客のニーズを組み合わせれば、大きなブレを起こすことなく、やるべきことを判断できるはすです。

そうした自主性のある人材を育て、組織化していくためには、顧客や社会のニーズや要望に応えようという人間性=「マインドカ」が必要になります。
もちろん仕事であり、組織で動くことがほとんどですから、「マネジメントカ」も必要です。この2つのMがビジネスパーソンに必要な2軸なのです。

人事考課も指導も、その2軸を基軸として判断するようになっていればいいのですが、なかなか少ないというのが現実です。

儀式的な人事考課というものから叩き出される考課の9割が、社員の”自主性”にブレーキを掛けてしまっているといっても過言ではありません。

つまり、社員を育てるべき人事考課制度が、逆に社員のいい動きを封じ込めてしまうことになっているのです。自立性を高めてもらわなくてはいけないときに、あたかも、「勝手に動くな」と言っているようなものです。

では、人事考課制度などもはや、やらないほうがいいのでしょうか?
もちろんそんなことはありません。
皆が安心して判断を委ねられる、人材を正しく育成するための拠り所となる人事考課制度が必要です。むしろマインドまで正しく考課する制度をつくり上けなくてはいけないのです。

(一部抜粋:『社員が自主的に育つスゴい仕組み』著者:末永春秀)