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【目標管理だけになってない?】”人事考課”を本当に機能させるコツ

適切な人事考課により、社員は、自分の活動が評価してもらえたという喜びを感じることができます。
自分のやっていることが間違っていない、認められるのだということを、考課によって知るわけです。

そんな人事考課に関する課題として、経営サイド目線、従業員目線から、それぞれの課題が存在することが実態です。
「制度や運用がうまく行えていない」「評価基準があいまいで数値化しにくい」「会社と社員の間で温度差がある内容だ」….など様々です。

では、”人事考課”を機能させるためにはどういったことに気を付けるべきなのでしょうか?
人事考課要素の落とし込み方として、現場目線を基本に考え→育成目線を加えて→経営目線で仕上げることが大切です。

「現場目線」「経営目線」「育成目線」この3つの目線で考える=複合化させることが重要です。

その設計ウェイトとしては、現場、育成、経営の順が正解です。
現場目線は、それこそ現場のメンバーの意見をヒアリングするといった方法で取り入れます。育成目線は、例えばこれから営業社員をどのように育成していくべきかという人材像・仕事像とつなげます。そしてこれに経営目線を加えていきます。

いくら社員の自主性・主体性が大事といっても、「経営目線」を排除してしまってはいけません。

大切なのは順番です。現場目線で考え、育成目線を入れ込み、最後に経営目線でチェックする。この順番を変えてはいけません。
修正が必要な場合は、何度でも3つの目線で提え直す。そして、ここでいう経営目線ですが、経営計画と連動して、あくまでも経営環境の変化に伴い適応していくべきところです。健全な危機感を持って、将来のあるべき姿から俯瞰して見る必要があります。

目標を管理することが大事なのではなく、課題を解決するために何をするか

では現状はどうかというと、そもそも最も大事な現場目線が欠落していることがほとんどです。また、経営者は危機感が募れば、経営目線で厳しく監督しますが、育成目線もそれほど機能していないのが実情です。成果主義、業績主義の悪い面が出ているといえます。

現在は、目標を設定して管理するのが日本の人事制度の主な傾向です。そもそも、「マネジメント」という英単語を「管理」と日本語で訳したことが管理の限界を生んでいると思うのですが、単に目標を管理するだけの仕組みが、今の日本の人事にとって大きな弊害になっています。

目標管理方式というのは、簡単に言えば、個々人と上司が話し合いをしながら目標設定をして、それをどの程度達成したかで考課します。この場合、考課項目というのは、 ここで設定した目標であり、それにいくつかの項目が加わるぐらいです。
つまり、目標を設定する場合に現場目線、育成目線、経営目線を全部門・全職種・全階層にわたって考えることはありません。
あくまで上司と部下が部門目標達成を前提として社員目標に配分して設定しています。それは、結果として、個々人の目標としてはよくても、それだけでは、現場目線とも経営目線ともつながっていません。場合によっては育成目線とも乖離しているかもしれないのです。
組織として見た場合には、非常に狭義の目標にすぎません。

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そこで、営業部ならば営業部の課題というものがあります。
その課題を解決するためにどうしていくべきかを考えるという過程が必要です。もうひとつは、求められる人材像に近づくという観点です。
この2つをどう結びつけていくのか、その前提の上に、「ではあなたはどうするか」「どうすべきか」という個々人の目標を考えるという順番でなければいけないのです。
そうなったときに初めて、経営フィロソフィや求められる人材像につながり、現在の課題ともつながる目標設定ができます。

営業課題を解決するためにも考課項目が活きてきます。そのためこうした項目は、一度つくったら終わりではなく、常に見直していく必要があります。たとえば今期の重点課題が粗利の改善であれば、粗利を改善するために大切なプロセスの項目を付け加える。あるいは改善に結びつく項目にウエイトづけをするといった具合です。
社員がどう考課されるかがはっきりすることで、考課の仕組みに後押しされて、社員が改善に動く環境ができます。

現場で議論を重ねながら、 マトリックス図をつくって一コマ一コマ精査していくと、たくさんの課題が見つかるはずです。

(一部抜粋:『社員が自主的に育つスゴい仕組み』著者:末永春秀)

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